和尚のひとりごと ”まだ10年 これから10年”
今日も雲が広がる一日ではありましたが、
薄くお日さまの明かり、
時折はお日さまも顔を出す穏やかな梅雨のお天気です。
風は微風、
本堂の扉を開けておりますと心地よい冷風が通りすぎます。
建物が大きく天井が高いからでしょうか、
外の気温とくらべると若干ではありますが、
気持ちよさがあります。
そんななかを今日は見学のみなさまがお見えです。
みなさまもいろいろなお寺さま、
観光地になっております有名なお寺さまに
足をはこばれたことがおありだと思います。
そこでは,
古き歴史ある建物に目をひかれることが多いのですが、
一番心が落ちつく場所は、
そのお寺さまの奥に広がる庭園ではないでしょうか。
よく坪庭といいますが、
お寺さまのなかには、
大きなお庭、小さなお庭があり、
人によっては,
心が清浄になるような
雰囲気をかもし出しておられる場所もあります。
とくに京都あたりのお寺さまは、
それぞれに特色があって趣があります。
今日のみなさまも、
そのようなお庭を愛でることを楽しみにされておられるグループです。
といっても、
西光寺の庭園は、
一から造ろうというコンセプトで造園、
もともとの木々を移植、
石組みに使用しております石たちも、
もともとは境内にあった石。
目にはいりますそのほとんどが新たに設計、
木々を育てながら良き見栄えを造ってまいりました。
ちょうど裏庭では、
廊下から望むことができますから、
その場所からの視点で刈り込みをお願いし、
遠近の庭園を意識しつつ管理していただいております。
お庭に対する心の入れこみはありましても、
ここは地方の寺院、
有名どころのようにはできません、
ひっそりと遠慮がちに広がっております。
お参りに訪れて下さったみなさまが、
それぞれの心に問いかけて、
しばしホッコリとしていただけたならと思い、
もともとの竹藪を開墾造営、
作り始めてもう10年がすぎました。
小さな木々もなんとか育って、
枝振りも力強く、
そしてしなやかな様子を見せてくれるようになりました。
まだ10年、
これから10年、
お庭ひとつとっても途中の駅です。
自然の成長を上手に取りいれて、
一人でも多くのみなさまが
心と向き合ってくだされば幸いと感じます…和尚のひとりごとでした。
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