和尚のひとりごと ”お寿司と黒猫とワイン”
日曜日の朝方から降り続いた雨、
いったんおさまったように見えましたが、
そのあと本降りとなり、
しばらく雨音のリズムを響かせておりました。
お昼に近づくにつれ雨もあがり、
一面の白い雲におおわれた境内です。
風も無く穏やかな雨模様、
お近くにございます雨が似合う花を愛でるには、
最高の日曜日でしょうか。
さて、
私が西光寺に入山させていただいた30年前、
ご葬儀といえば、
お通夜、ご葬儀、初七日の法要は、
ご自宅で勤めるということがあたりまでした。
時々は、
地元の町内の公民館など、
公共施設をお借りになりお勤めされておりました。
そして、
それに合わせてご自分の菩提寺、
お寺の本堂をお借りしてお勤めになるみなさまも
たくさんおられました。
しかし、
いまは、葬儀場のホールですべてを勤める方々が
ほとんどになってまいりました。
便利性、おまかせできる安心感、駐車場の心配が無しなど、
自宅より離れた場所でのご葬儀があたりまえの時代となりました。
今朝のラジオを聴いておりますと、
ご葬儀をお寺さまの本堂で勤めようと
はたらきかけておられますご住職がお話しになっておられました。
お寺で勤めるといいところは、
本堂のなかそのものが極楽を現し作られているところです。
まさに極楽の世界そのもののなかで故人は送られ、
参列のみなさまも同じ極楽の仏心でお焼香の香りにつつまれます。
いわば、極楽への最短距離、故人の真後ろに仏さまがお立ちです。
ただ、
いろいろご面倒なことが多くて、いまはほとんど使用されません。
お寺さまにも規模や設備がちがいますので、
お寺さまを敬遠ではなく、
ご迷惑をおかけすることになるというふうに、
お寺さまを思ってのことだと思います。
これも時代ではありますが、
菩提寺の仏さまは、
遠くでお勤めのご葬儀の仏さまも、
ちゃんと慈悲の心で導いて下さると信じております。
さて、
夕方近くになってようやく晴れ間が広がりましたが、
雨でお足下の悪いなか、
今日も数組のみなさまが参拝に訪れて下さいました、
雨のなかのお参り、
この雨は天からの甘露水、
みなさまを清め迎える香水のように見えた私です。
父の日ですね、
夕方になって社会人の娘と中学生の娘より贈り物をいただきました。
シャツの柄は、末っ子の中学生がえらんでくれたそうです、
お寿司と黒猫か、
小さくて窮屈なら末っ子が着るそうです、
自分の好みということか…ありがとうございます…和尚のひとりごとでした。
追伸
夜遅く帰ってきた社会人の息子、
口数少なく
ワインセットの贈り物を私にプレゼントしてくれました、
「おおきに」
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