和尚のひとりごと “心の目で見つけられる目の前の風景”
一月五日の日曜日を迎えました。
そろそろ
お正月の風も去りゆくこの頃、
西光寺へは、
お墓参りに訪れて下さる方々を
お見かけいたします。
明日からは、
いつもの景色が街中に広がり、
お正月気分の飾り付けも
ひとつひとつと
外されていく冬の様子です。
玄関のしめ縄を最後にして、
あとは、
徐々に
遠くの記憶へとなっていくのでしょう。
今年こそは、
今年は、今年も、
…いいことがありますようにと、
ここだと決めた、
神社仏閣の初詣で願ったことが叶いますように
私も心からお祈りを申しあげます。
そんなお正月気分が去りゆく日曜日、
少し近くでもお参りに行こうかと
足をはこばれるみなさまで、
今日の西光寺も人がつづいております。
お墓参りの方々も数組、
一年のはじまりをご先祖さまに託して、
手を合わせる
美しい姿が彼処にひろがっております。
ピタッと人が途切れて、
だれもおられない時間であっても、
参道の御影も凜々しく模様を輝かせ、
まもなく翳る
お日さまの明かりを喜んでいるようです。
一年…三六五日、
雨の日も曇りの日も、
いつも上を向いている参道は、
訪れるみなさまに
そんな生き方を教えたくて、
足で踏まれても踏まれても怒ることもなく、
耐える大切さと、
どんなときも上を眺めて、
あふれてくる涙をかわかそうと、
私を応援してくれているんだと思えば、
どんな神社仏閣でも、
どこにある聖域でも、
ありがたくお邪魔しますという
謙虚さになれると思います。
みなさまも、
今年もいろいろな参道と出会える
ご縁がございましたなら、
そんな感覚で足をはこばれたなら、
一歩一歩の歩みが軽くなれると思いますよ。
そして、
もしも、
一度、
本物の縁結びのパワースポットを訪れる
機会がございましたなら、
赤いマフラーとお帽子を新調されました、
温かそうな
お地蔵さまたちが…
出迎えてくれることでしょう。
ほら、ご覧なさいな、
お地蔵さまたちも御影ですよ。
参道で上を向こうと応援され、
お地蔵さまには、
まっすぐ見ておられる
そのお姿から“前へ行こう”と、
あなたの選んだ道は、
まだまだつづくよ、
けっして結果の終点じゃないことを、
語りかけてくれることでしょう。
これがお寺の良さ、
心の目で見つけられる目の前の風景…
すべてに理由があるから、
あなたらしい解釈でいればいいんだよ、
だからここにあるんですね…と…ね…和尚のひとりごとでした。
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