和尚のひとりごと “ひとりごと…最後の行は…ありがたい言葉で”
十二月三十一日になりました。
新年に向けてのカウントダウンも
いよいよ
その秒針の音を大きく響かせて、
一秒一秒、
大きくなってくるでしょう。
今日、
私がえらんだ聖域のBGMは、
昨日のベートーベン交響曲第九番から蛍の光へと。
早朝の午前六時から…
去りゆく年の哀愁をこめて
鳴り響いております。
いろいろあった十二ヶ月間を思い、
乗りこえてきた自分を褒めて、
明日からのお日さまに、
明日からの三百六十五日…
私の影を映しながら、
どんなときも
相棒がついてきてくれる感覚と
安心感で高い空を眺めて見ましょう。
雪来たりなば、春は遠からじ。
雪どけ水の潺に
青い芽が息吹をおぼえたとき、
きっと、
人生の寒さに耐えた
あなたのはじまりが訪れると思います。
それまでは、心を温めて、
ジッとしている時間も、
けっして無駄な時間ではなくて、
いま必要な過ごし方と信じ、
雪景色を楽しむ遊び心も添えて、
しばらくの間は、
天からの手紙が降りつづく様子を眺めながら、
なかにしたためられてとどいた
その内容を読ませてもらうような風景に…
染まるあなたでいて下さるよう、
縁結びのパワースポットよりお祈り申しあげております。
午前十時近くとなり、
お参りのひとたちがお見えになりはじめました。
お正月の花をご先祖さまに手向けて、
澄んだ水をそそぐ姿に
日本人の美しさを感じる私です。
なかなか大晦日に、
ご縁があります御影聳える終の住処まで
足をはこぶお時間も
つくることができないとは…思いますが、
故郷は、
遠くにありて思うもの…如く、
ご先祖さまは、
遠くにありて手を合わす、
そんな今日一日にして下されば、
それもまた、
美しいあなたの姿が描かれる、
いい本日、大晦日の日となりますよ。
朝一番に鐘楼堂の掃き掃除も終えて、
このあとは、
縁結びのパワーの源、
境内のククスノキとナギノキにしめ縄を結んで、
除夜の鐘に足をはこばれるみなさまと、
訪れてくださるみなさまへ
良縁をとどけられます聖域として、
あらたな
はじまりを迎えたいと思います。
つたない私のひとりごとを、
令和六年も紡いでいただいて
ありがとうございました。
みなさま、
来たる令和七年、
よいお年をお迎え下さい。
一年の最後、
ひとりごとの最後の行には、
やっぱり
ありがたい言葉でしめくくり…
筆を置きたいと思います。
『南無阿弥陀仏』…合掌…和尚のひとりごとでした。
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