和尚のひとりごと “江ノ島が微笑むその海”
六月も後半にはいり、
そろそろ
遠州地方も
七月のお盆の足音が聞こえてまいります。
新型コロナウイルスによる
感染拡大で
自粛されておりました
いろいろなものが元通りになりつつあるいま、
この地域の風物詩であります
初盆の迎え方も帰って来るのでしょうか。
知らない方がこの時期、
訪れたなら、
七月の十三日から十五日までの三日間は、
黒い服装の方々が行きかう
風景に出会えることでしょう。
きっと、
今日は、
なんてご不幸がかさなり、
ご葬儀が多いのだろうと思われるかもしれません。
お盆の季節、
初盆を迎えられる方へ
義理をたてます盆義理は、
この辺りだけで育まれてまいりました風習。
はじめて
あの世からこの世界へと
もどられる
懐かしいひとたちを忍びながら
お宅に会いに行く。
こんな原風景に出会えるのは、
なかなかございません。
もちろん、
八月のお盆も同様に、
十三日から三日間は、
黒いズボンにつつまれました
ひとたちが行きかう、
静岡県磐田市でしょう。
さて、
今日は朝から雨。
梅雨いりの便りは、
まだとどいてはおりませんが、
この雨が去った次の雲たちで、
東海地方も
梅雨いりが発表されるのではないでしょうか。
しばらくは、
ハッキリとしない
パラソルゆれる舗道が美しく
その柄に染まる景色と、
そこに遊ぶ
風たちが自由な方向へと駆けていく
爽やかさがひろがることでしょう。
そして、
その向こう側では、
高い青空がお日さまの軌跡を連れて、
暑い夏の時間をはこんで来るのでしょうね。
砂浜の波音は、
思い出を飾るお役目を果たそうとして、
熱く燃える
恋人たちの足元に寄せては、
濡れたふたりにやさしく
心地いい音を響かせることでしょう。
そして、
いまは、
灰色の雲たちにお天気をまかせて、
湘南の青色は、
柔肌に描く物語を思案中でしょう。
できるだけ、
ハッピーエンドの結びになりますようにと。
湘南か…
何年…あの景色を見ていないだろうか。
江ノ島が微笑むその海を、
また見たいものです。
ひとりじゃなくてね…和尚のひとりごとでした。
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