和尚のひとりごと “スタンダードの時代になっている…”
一月も残すところ
四日間となりました。
今月最後の週末を、
みなさまは、
どのようにお過ごしでしょうか。
ひとときの寒さも離れて、
この遠州地方の冬の景色が帰ってまいりました。
風物詩の空っ風は、
相変わらず
毎日吹いておりますが、
木々の葉っぱを揺らすこの音は、
春も近いと教えてくれる
季節の便りと思えば、
多少の冷たさなんか
なんともない今日の境内です。
寒い日は、
訪れるひとたちも
お見かけすることも少なくなりますが、
ちょうどこの時期は、
新たな道へとスタートされる準備の期間。
夢を抱いて
この街を離れていくそのときまで、
しっかりと
故郷の景色を
心のなかに記録してほしいと思います。
都会や、
知らない街で暮らして、
ついひとりに淋しさを感じたとき、
思い出すあの風景があるのなら、
きっと温かく
背中を押してくれると思いますよ。
あなたには、
いつでも帰れる場所があるから
安心していまはお励みと。
さて、
数年前から計画をはじめて、
一歩一歩進めてまいりました
西光寺の樹木葬霊園。
まずは、
四十数人分の終の住処から支度をと、
既存墓地の一画に造らせていただき、
同時に
磐田市へ墓地利用変更認可の申請を。
あわてずゆっくり時間をかけてと、
昨年の十月から三ヶ月間にわたる
磐田市の審査の結果、
無事に認可がおりました。
先行してはじまっておりました
現地説明会と商談も、
いっしょに
計画を進めてまいりました
リーフログさんのおかげで、
評判は上々のようです。
終の住処として
西光寺をえらんでくださることは、
お檀家とは…
またちがうつながりではありますが、
えらばれることにありがたさを感じながら、
ご葬儀の…
そのときだけのつながりであっても、
お経だけは、
真心が伝わる時宗の真髄、
ありがたい
阿弥陀如来さまの来迎のもと、
私のお経で
見送ってあげられたならと思います。
きっと、
お寺のあり方を思いますと、
数百年かけて
築きあげられてまいりました
いまの形が終わりを迎えて、
この時代の流れは、
これがスタンダードに向かって
動いていると感じております。
そして、
それを受けいれられる柔軟性が…
chief priestには、
求められるのではないでしょうか。
昔の良さを守りつつ、
時代を読みながら
チャレンジしていく姿ですね。
私の宗派では、
よく、
お寺を再建、
復興された和尚さまを中興(ちゅうこう)と讃えますが、
これからは、
時代に生き残れます…
あるべきお寺のあり方をつくりあげることも、
お金をかけて
新しい建物の形だけを残すだけではなく、
中興と呼ぶに
相応しいものなのかもしれません。
あくまでも
個人の思いではありますがね。
時が流れて、
その中興と称される和尚さまたちが…
そのように呼ばれなくなったとき、
この時代のお寺のあり方とはちがう、
大きな変革を超えた
スタンダードの時代に…
なっているということでしょうか…和尚のひとりごとでした。
コメント
和尚のひとりごと “スタンダードの時代になっている…”のご感想やコメントをお寄せください。