和尚のひとりごと “ほんとうの復興”
少し寒さがもどってきたでしょうか。
朝夕の冷えこみが
きびしくなってまいりました。
でも、
北の国のように
大地一面が真っ白く
化粧をすることはありませんので、
寒い寒いとばかりは、
言っておられない…ここ遠州地方です。
さて、
今日は、
阪神淡路大震災から二十九年目の日、
午前五時四十六分を迎えた瞬間、
たくさんのひとたちが
慰霊の誠を捧げておられました。
思いおこせば、
ちょうど地震発生時には、
朝一番、
家族でスキーに出かけていた途中で、
車のラジオ…
第一報を聴きました。
車で走っておりましたところは、
地震を感じることもなく、
そのままスキー場に向かい、
到着後、
スキーを楽しんでおりましたが、
お昼の休憩時、
施設のテレビで流れております惨状に、
これは、
ただ事ではないと、
故郷の滋賀県に暮らしておりました
両親へ電話をかけて、
幸いにも
電話は…つながりましたので、
母親の…「死ぬかもと思った」と、
その揺れの大きさの恐怖を話しておりました。
実家には、
ケガも、
また建物の被害も無く、
安心いたしましたが、
あれからもう
数十年の年月が過ぎてしまった…と、
朝一番のニュースを眺めながら
思い出しておりました。
二年前、
神戸マラソンに当選いたしましたときも、
復興をとげた
美しい世界都市神戸の景色に
溶けこみながら
走った記憶も思い出されて、
年数は、
過ぎようとも、
いまできる復興の一助とは、
けっして
無くなることはないと思います。
きっと、
ほんとうの復興とは、
街並みが整い、
ひとびとの暮らしに日常がもどり、
普通に
ひとびとがすれちがう様子が
描かれるようになった…
そのあと、
ちいさくても
なにかできる行動を継続していく
“心”ではないかなと、
私自身は、思います。
完走できないかもしれないと
わかっていても、
毎回、
東北の仙台まで
復興のマラソン大会に参加しているのも、
その気持ちが強い私の証として、
この先も無くしたくはない、
これもまた私のささやかな…
生きる力でしょうか…和尚のひとりごとでした。
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