西光寺
時宗 東福山 西光寺
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Saikouji Blog

和尚のひとりごと “片道切符のあなたになって…堂々と旅立ちの驛…ホームで列車を待つあなたでいてください”

三月を最後に飾る

週末を迎えて、

この街も

桜並木につつまれております。

昨日から

降りつづく雨にうたれた

桜の花びらたちが、

アスファルトに眠る姿に

ちょっと

淋しさをかもしだしております。

もうちょっと

あの高い世界から眺めた世界を

楽しみたかったと、

きっと

叶わぬ現実に濡れているのでしょう。

明日になれば、

お日さまも帰って来る予報、

かわいた道を通りすぎる風が、

その淋しい花びらに気づいて、

『僕が遠くへ連れてってあげよう』

と目には見えない

やさしい乗り物を支度して、

どこまでも自由に

世界をひろげてくれることでしょう。

満開の景色に

パラソルの花は咲きほこり、

いま、

この時間は、

見あげたひとびとに、

空間を贈ってくれている頃でしょう。

それもまた、

この時期の景色として

美しいと感じる私でいようと思います。

あなたも、

そんな雨粒の宝石に煌めく

花びらの声を聞きに出かけませんか?

晴れ間の桜も美しい、

雨の日の桜も美しい、

そして、

それを眺める

あなた自身も美しく咲きほこる、

自然の役割を果たすことができますよ。

濡れることを

遊ぼうと思えるあなたは、

とても素敵と…私は思いますよ。

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さて、

新たなステージへと

旅立ちの日を迎えるみなさん、

最寄りの驛から希望の線路は、

どこまでもつづいて、

私が妥協して

終わりを決めなければ、

夢は無限に。

希望の驛を結ぶ線路は、

もっともっと遠くまで。

見なれた驛に帰ってこれる

往復切符を手にするのは、

目的の驛を

見つけてからでも遅くはありません。

片道切符だからこそ

信念と覚悟が生まれ、

その旅立ちに

意味が寄りそってくれます。

なにかがあったとき、

たまらなくつらくて、

淋しくなったとき、

いつでも温かい故郷には、

帰ってくることは…できますが、

いまだけは、

片道切符のあなたになって

堂々と旅立ちの驛、

ホームで列車を待つ

あなたでいてください。

“さあ、いってらっしゃい”…和尚のひとりごとでした。

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