和尚のひとりごと “ここにも秋の美しさ見つけました”
九月最初の週末となり、
旧東海道見付宿では、
地元にあります
見付天神社の裸祭りの神事が
執りおこなわれております。
三年ぶりの実施に,
実行されておりますみなさまも
気を遣いながら、
細部にいたるまで検討と準備をかさねて、
いつもなら
勇壮で賑やかなお祭りのところ、
参加者人数も各町内限定、
祭りにつきもののお酒はひかえて、
声も…大声を出さない。
静かなお祭りとして、
深夜におよぶ神事をおこない、
日曜日の朝を迎えました。
今日は、
お神輿に遷られた神さまを、
夕方より
見付宿の通りを
まわり終えたあと夜の神事、
それをもって終わりとなります。
国指定重要無形民俗文化財に
指定されております天下の奇祭は、
次の世代へと
伝統を引き継ぐことも目的として、
開催のはこびとなりましたが、
あの賑やかな
男衆のかけ声が響きわたる日が、
来年こそもどって来るでしょうか。
いまは、
それを願いながら秋の訪れを感じ、
そして、
今日の私のつとめを果たそうと、
着物姿に衣、
美声の支度も整い、
さあ、
お経につつまれる
境内を…
私も楽しむことにいたしましょう。
残暑につつまれた木々では、
ツクツクボウシが鳴きながら、
遠慮がちに
お墓参りのみなさまを迎えてくれております。
やがて、
時間が過ぎて夕方になりますと、
今度は、
草の葉に隠れていた
虫たちの合唱がはじまります。
これからは、
季節的に過ごしやすい時間となります。
必要最低限の荷物をまとめて、
まだ見ぬ街の景色でも訪ねてみますかね。
私は、
今月、
遠方での用事もはいっておりますので、
仕事で出かける街で、
本格的な秋を感じながら
美しい彩りを見つけたいと思います。
小さな秋は、
もうこの街でもたくさん見つけられます。
つぎは、
大きな秋をさがしながら、
東の摩天楼へと。
気持ちはすでに新幹線に乗って、
車窓を流れる
風景を思い浮かべております。
よし、
都会の摩天楼にのぼり、
もうひとりの私で
過ごしてみようかなと思います。
彩りそえる
美しい女性をさがしてみますかね、
ここにも…
秋の美しさを『見つけた』と…和尚のひとりごとでした。
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