西光寺
時宗 東福山 西光寺
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Saikouji Blog

和尚のひとりごと “音色を響かせてくれる夜が訪れるまで”

七月のお盆も終わり、

ひさしぶりに

帰ってこられましたひとたちも、

懐かしい

顔をご覧になりながら、

ふたたび

彼の岸辺へと

おもどりになられたことでしょう。

きっと、

一年先まで

元気でいてくださいと言葉を残しながら。

送り火揺れる日本の景色、

ひとの心は淋しさを残しながら、

たくさんの御霊を

見送っていたことでしょう。

それにしても、

雨模様がつづきます。

毎日のように

大雨の警報が出されている日本列島各地。

本来ですと、

セミの声も賑やかに

お日さまと遊び、

海の波も

煌めきをはこびながら

暑い季節を

教えてくれているころなのですが、

静岡県各地の海開きも曇り空の下、

神事が執りおこなわれておりました。

そんなもどり梅雨が去って、

青い空がもどってくれば、

また

夏真っ盛りの日々が続くのでしょう。

暑くならないと商売にならない…

そんなひとたちも

一日一日

燃えるような

夏の季節の到来を待ちながら、

いまは、

静かにお過ごしでしょうか。

これで半月の日々を経て、

いよいよお盆も本番、

八月へとはいってまいります。

ここに来て、

落ちつきを見せておりました

新型コロナウイルスによる

感染拡大が報じられて、

日本各地で

陽性者数の数字が更新されております。

一気にのぼりはじめた感染状況、

この夏には、

ようやく

楽しい時間を過ごせるだろうかと、

旅行の計画も、

帰省の予定も、

たてられておられると思いますが、

少し躊躇してしまう現実の数字に、

また笑顔の灯が…

小さくなってしまうのでしょうか。

私は、

感染者の数字にこだわらず、

八月のお盆を迎えましたなら、

例年通り、

お檀家さまのお家に伺い、

心をこめたお経を勤めるつもりです。

このまま

数字の上昇が止まらなければ、

またお盆のお経も

お休みにされるお寺さんも

でてくるかもしれません。

お寺ごとの判断と

ご住職のお考えに左右されますお盆。

地方だから、

田舎だから、

こうして途絶えることなく

受けつがれております

日本人の原風景を守りつづけていきたいと、

気持ちもあらたにしている私です。

お盆に限らず、

自由な時間よもどってきておくれと、

私の思いも

ご先祖さまたちに重ねて

勤めたいと思います。

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秋の虫たちが…

『和尚、お盆のお経お疲れさま』

と音色を響かせてくれる夜が訪れるまで…和尚のひとりごとでした。

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