和尚のひとりごと “夜に咲いた薔薇の花の如く…よい香水の匂いとともに”
神去月(かみさりづき)にはいり、
最初の週末。
通りすぎていった台風が余韻をあずけたのか、
そのあとにお日さまが暑さをはこび、
高い青空に風が遊んでおります。
隣町との境目には、
低い雲が連なり、
陽射しを遮るより、
ゆっくり浮かびながら、
私たちに
フワフワとした淡い可愛さと
存在感を示しているのでしょう。
もう、
台風のシーズンは終わりになりますが、
台風一過、
吹き荒れた風雨に去りゆく季節を流して、
あとはまかせたと、
木々を彩る自然の芸術家、
秋を迎えいれる…
これも支度なのでしょうね。
さて、
西光寺があります
見付の隣町では、
昨日から秋のお祭り、
府八幡宮の大祭がはじまっております。
例年のように
賑やかな御殿屋台の引きまわしは、
今年もありませんが、
神社の入口には、
例大祭を伝える
たくさんの提灯が飾りつけられております。
お囃子が聞こえてくることはありませんが、
町内にお住みのみなさまも、
こころだけは、
華やかな時間を過ごされていることでしょう。
緊急事態宣言も解除となり、
もう、
高速道路では、
渋滞のニュースが報道されております。
我慢し続けてきた反動ではないと思いますが、
おとなしく、
そのときを待ちながら、
この渋滞の先にあります
目的地のことを思い描いておられたのでしょう。
それが予定通り実行できて、
きっと、
移動の車のなかでは、
笑顔の花が咲いていることでしょう。
傍で見れば渋滞でも、
鳥のように
高いところから眺めれば、
渋滞している高速道路も…
笑顔いっぱいのフラワーロードに
見えているのではないでしょうか。
夜のお店にも明かりが灯り、
お酒に映った仲間と交わす一杯に、
『やっぱり、これこれ』
と、
数ヶ月前、
お互いに
置き忘れた親しみの時間に話しもはずむ…
そんな様子が目に浮かんできます。
ということで、
私も遅れをとるわけにはいきません。
あそことそこも、
あ、ここにも…と、
馴染みのお店が多すぎて、
何処から
お酒のはじまりを…
迎えることにいたしましょう。
最近は、
お姉さんたちにかこまれて飲むより、
ゆっくり
カウンターで銘酒と料理を味わっております。
だって、
お姉さんを口説いて落とし、
味わうためには、
数えきれない通いと、
甘い言葉がないといけません。
その段取りと
甘い言葉を考えるためには…
まずは、
カウンターで作戦を練りながら一杯、
落ちついたひととき、
これがまたよろしいのです。
お姉さんたち、
私の準備が整うまで待ってなさいよ、
甘い言葉をたくさん、
こころのノートに書きあげてみます。
六十路でもまだまだ楽しみたいですから、
夜に咲いた薔薇の花の如く、
よい香水の匂いとともに…和尚のひとりごとでした。
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