和尚のひとりごと “わたしに会いたいと思ってくださる人…おられるのかしらね”
今年の八月のお盆も終わりました。
一旦、
お盆がはじまりますと
お参りにでかけますので、
一日、一日、
朝から夕方まで
お檀家さまをお経にまわり過ごす関係で、
ひさしぶりに
ひとりごとにしたためるため、
パソコンの前におります。
夕べの送り火、
そのお経のあと、
今年も風は、
去りゆく夏の淋しさを表し、
来たる秋は、
虫の音色に眠る
安らぎの時間を刻んでいきます。
三日間、
雨模様のお盆でしたが、
無事に
ご供養させていただけて
ありがたく感じるわたしです。
今日、
夕方になって
ようやく青い空が覗いておりました。
鳴き声を忘れていたセミたちも、
限られた命に証を残そうと、
遠くまで
聞こえそうな賑やかさで、
楽しんでいるようです。
もう少ししますと
ツクツクボウシの鳴き声に染まる境内、
そして、
最後の一匹になるまで、
精一杯
生きる意味を教えてくれるありがたさです。
さて、
以前、
書かせていただきました、
まちなか先生…依頼の件。
磐田市内の中学校で二クラス、
担当することになりました。
それぞれ一時間の授業を通して、
わたしの生きてきた道のりや、
誇りある仕事について、
そして、
宗教的な教えをベースにして
命の勉強ができたなら…いいなと思います。
学校の教育では、
踏みこむことができない
宗教観の大切さを、
わたしの言葉で教えることを…
少し
目的にしたいと考えております。
とはいえ、
いつものように
雑談で終わってしまう可能性もありますが、
それもまたご愛敬。
経験を積む
修行のつもりで臨みたいと思います。
さて、
こうして本堂に佇んでおりますと、
夏の名残が風鈴を揺らして
金属音の心地よさを
音階に変えて耳にとどきます。
その向こう側、
木々の緑と遊ぶセミたちに、
“わたしとも遊んでよ”
とお願いしているように。
さて、
そろそろ草の陰では、
暮れゆく街並みに
秋の虫たちが目覚め、
夜空の星とお月さまに遊びたいと、
喉に磨きを整えている頃でしょうか。
六月に撮影されたロケ風景、
一ヶ月以上、
当初の放送予定日からの延期でしたが、
八月十四日、
静岡朝日テレビの番組、
『とびっきり!静岡 土曜版』
にて、
磐田市の魅力のひとつとして
西光寺も放送されました。
そのなかで、
『ユニークな住職が待っていますよ』
と紹介されたわたし。
わたしに会いたいと思ってくださる人…
おられるのかしらね。
三日間にわたったお盆期間中、
帰ってこられました
ご先祖さまへのお供え、
夕べの精霊送りに
訪れてくださったみなさまから
おあずかりいたしましたものを、
本日…
納めさせていただきました…和尚のひとりごとでした。
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