西光寺のブログ

梅雨空の週末、

空からの旅人たちは、

ゆったりと大地を目指し、

目的の場所は…

気の向くままにと言いたげに、

風にはこばれてすすみゆく、

雲の乗り物の気分にまかせながら、

そのときを

待っているのでしょうか。

濡れた瓦屋根に銀色の鮮やかさが染まって、

京都の銀閣寺がなぜ…

銀閣と呼ばれているのか、

その答が…

月夜の夜にあることを思いだしていたわたしです。

屋根を伝いながら水玉が跳ねて踊り、

描かれていく波紋に…

できることなら

丸く生きろと教えてくれていることに、

いったい

何人のひとたちが気づいているだろうか。

雨だからイヤだなと、

にぎった傘にわたしを隠しながら、

ただ、

歩道を歩いて、

先を急ぐだけだろう。

こんなときこそ、

雑踏を離れて静かな場所へ。

木々にかこまれた緑を求めるのもよし。

よせてはかえす波の浜に、

こころの言葉を残して、

海へと流すのもよし。

お気にいりの傘に似合うお洒落をして、

何処かのcaféで

静かに過ごしてみようか。

濡れた硝子から眺める景色に

灰色の落ちつきを感じることができたなら、

『雨の日もまた好き』

と呟いてみよう。

ゆったりとした瞬間を楽しむ極意は、

そうさ、

すべてあなたのそのこころがきめるもの。

もしも、

ザワついたこころなら、

しばらく

雨音に乗せて忘れてしまえばいいさ。

そんな、

いつものあなたでいてほしいなと願いつつ、

わたしもわたしでいたいから、

ふりやまぬ雨の音色に歌っています、

口ではなくて、

こころの奥から聞こえてくるメロディーと重ねてね。

さて、

夜は月一度のお楽しみ。

ワイングラスの深い色に…

いいかげん（加減）に染まってこよう、

ワクワクのお料理を添えながら

“今宵”は“こ酔い”と、

言葉遊びをしながらね。

それにしても、

こうしている【お寺時間】は…

やさしいな…わたしにも。

そして、

きっとあなたにも。

遊びにおいでよ、お寺時間を求めながら…和尚のひとりごとでした。