西光寺
時宗 東福山 西光寺
時宗 東福山 西光寺

Saikouji Blog

和尚のひとりごと “こころが落ちついたところで…まもなく午後五時”

いいお天気の週末、

五月最後の日曜日を迎えております。

風は清かに、

陽射しは眩しく、

お出かけするには、

とてもいいお天気に恵まれました。

早いもので

新緑の季節は過ぎゆき、

近いうちに潤いの本番を迎えます。

梅雨いりの早さに

大地の木々も支度を急ぎ、

空から降りてくる命の源を受けとめる用意は…

整った頃でしょうか。

そんな

穏やかな木漏れ日揺れる日、

縁結びのお参りに

訪れていただきましたみなさま。

それぞれの胸に

抱えたものにちがいはあれ、

行ってみたいと思っていただけた西光寺。

この雰囲気と

たくさんのほとけさまたちが…

背中をおす力になってくれることを願っております。

ときおり風は緑色に音階を与え、

あちらの枝、

こちらの枝、

自然がくりひろげます

音の重なりを響かせて、

訪れていただいたみなさまを出迎え、

そして、

見送ってくれているような風景でした。

さて、

今日はご法事が三軒、

青空のもと、

こころをこめて

お経を勤めさせていただきました。

いまの社会情勢を表すかのように、

それぞれのお家も、

ご法事の参列は十名以内。

ほとけさまと

一番関係が深いひとたちにて

お勤めになりました。

思えば、

昔々、

ご家族知人、

会社関係…

五十人を越えるひとたちがお寺に集まり、

ご法事を勤められた経験もしてまいりました。

ふと、

そんなことを思いだしながら

お経を済ませたあと、

それぞれのお家のみなさまといっしょに

歓談させていただきましたが、

リモートによる

ご法事も普通になりつつある時代、

“大勢から少人数へ”

一年一年、

これが変わりゆく

ご法事の形というものなのでしょう。

遠く離れた者同士、

小さな画面を通じてお経の参列。

便利ではありますが、

片道の時間をかけての菩提寺へお参り。

それもまた

残されたひとたちにとっては、

修行のようなものです。

とはいえ、

きっと、

便利で楽な方へと

変化の道を求めるのが世の習い。

西光寺に

足をはこばれてご法事を勤めてくださる…いま。

未来から見れば、

まだそんな昔のやり方でといわれそうな、

日常の普通が…

変化をたどる流れにつつまれながら、

でも、

このご法事の形の境目、

ありがたく、

しあわせななかを生きている、

わたしではないかなと感じるのです。

あくまでも個人的な感想、

こころに抵抗あるご法事の形より

こころに抵抗がない

ご法事を勤められているあいだはね。

さて、

こんな気持ちのときは、

深き紺碧の海、

安らかな藍色を眺めることにいたしましょう。

IMG_8380

こころが落ちついたところで…午後五時。

まもなく、

今日も参拝時間が終わろうとしております…和尚のひとりごとでした。

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