和尚のひとりごと “向こう側の岸辺の存在になると…だれもが悪戯っ子になるようです”
三月のお彼岸、
お中日を過ぎて日曜日。
西の空から雨雲が流れ、
あいにくの雨模様となりました。
昨日の土曜日は、
朝からとてもいいお天気に恵まれて、
西光寺のお墓も
賑やかなひとの影につつまれておりました。
手向けた花にこころをあずけて、
さしあげる清い水に感謝を浮かべる。
そんな、
どこまでもつづいてほしい
日本の原風景がひろがっておりました。
その様子を見ているだけで、
なぜか…
ホッとしていたわたしです。
彼の岸におられるみなさまも、
そんな様子を遠くから眺めて、
微笑んでおられたことでしょう。
春と秋、
年に二回だけ、
忙しさに忘れていたひとも、
旅立ったあのひとを
思いだすことが大切と教えられる七日間。
目を閉じれば浮かぶ、
あなたにも
会いたいひとはおられますか?
わたしの話しを、
いま聞いてほしいと願うひとはおられますか?
目に見えない存在であっても、
あなたとつながる思い出があれば、
きっと、
こころの目で会えますよ。
向こうのあのひとたちは、
たまに、
気づかないあなたへ
その存在を知らせたくて、
足音を響かせたり、
音をたてたり、
ものを動かしたり、
ちゃっかりと
だれかの記念写真に写りこんだり、
ときには、
遠慮がちに
その姿を現して
驚かせることもありますが、
向こう側の岸辺の存在になると、
だれもが悪戯っ子になるようです。
できることなら、
それも楽しいと思う…
あなたでいてくださいね。
怖いと恐れるより、
出てきてくださってありがとうと。
だって、
昨日の地震のように、
この世の方がたくさんたくさん
怖いことがあるんですからね。
それにくらべたら、
あちらのひとたちがやってしまうこと…
可愛らしいものですよ。
今日は雨のなか、
落ちこんだこの街に
賑やかさをとどけようと、
昨年の十二月につづき、
西光寺を会場として
第二回“ご縁”マルシェがはじまりました。
もちろん、
第三回の予感をただよわせながら…和尚のひとりごとでした。
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