西光寺
時宗 東福山 西光寺
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Saikouji Blog

和尚のひとりごと “大切な人への愛は永遠なのです”

週末の日曜日、

雨上がりの参道に

ひとの足音が刻まれていきます。

濡れた御影に映りこむ

木々の緑色が映えて、

雨だから出会える景色にこころも踊ります。

どうかみなさまも、

雨の日をねらってのお寺参り、

こころのより所を訪ねる

近場の旅もまた情操的に、

感性的に、

あなたを導く

良き時間になるのではないでしょうか。

曇り空に灰色がひろがり、

遠く稜線の向こう側も隠れております。

ただ、

瓦屋根が描く

街並みの落ちつきが妙に似合う午後のひとときです。

今日はご葬儀が。

午後から夕方までお経を勤めております。

今年、

桜の花が咲き誇る頃、

小学校の入学をひかえていた我が子を残して、

難病を抱えながらも

治療に専念されていた女性が亡くなりました。

ご主人とお子さんに見送られて

斎場の火が…。

煙となって形は消えども、

永遠の存在として

見守ってくださると信じて、

心をこめて引導を送り、

安住の世界へとつづく道へと、

身体から離れた

御霊は旅立っていかれました。

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阿弥陀さまがおひらきになられた

極楽までの旅路は四十九日間、

この世でつながれた

縁ある人たちを訪ねる御霊は、

その日数を重ねて、

やがてこの世を離れる覚悟を。

そして、

ご遺骨の納骨をもって

仏さまの世界へとのぼっていかれるのです。

この日が本当の別れの日。

こころで泣いて在りし日を偲ぶ。

いろいろな思い出を残して、

遠くでありながら近くの存在へとなり、

永遠に見守ってくださるのです。

今日、

旅立たれたほとけさまも

大きな愛という乗り物となって、

ときにお子さまを乗せて、

正しい道へと導いていかれることでしょう。

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形は無くなろうと、

この世に残した

大切な人への愛は永遠なのです。

そして、

それもまた

ほとけの教えと信じている私です。

あなたは目に見えない存在を信じて、

こころで、感覚で、

感じることができますか…和尚のひとりごとでした。

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