和尚のひとりごと “負け越しから逆転勝利”
静かなお寺の景色、
きっと日本全国、
都会から地方まで、
本来のお寺の姿がもどってきたのかもしれません。
新型コロナウイルスによる影響、
その感染拡大によるご法事の減少、
そして、
参拝に訪れる人たちの少なさ。
西光寺も同じ、
お墓参りの人の姿を見ることも少なくなりました。
もともと予定しておりましたお経も、
このご時世、
集まっていただきたくても集まれない、
いまは、
ジッとしていて県をまたいでの移動はひかえる、
いろんなできごとがお経の時間を遠ざけております。
あと三ヶ月もすれば…
お盆がはじまりますが、
この国難がどの程度おさまっているのか。
きっと、
数ヶ月の時間で元通りとはいかない予感がいたします。
求められたお経を粛々と勤める…
そんな夏の季節になりそうです。
みんな同じ方向を眺めて行動、
その先には、
あたりまえの生活を望み、
そして、
仕事に、
お家に、
趣味にと、
堂々と動ける
自分自身の姿を重ねながら
一日でも早い終息、
その日が訪れることを願っております。
風がなびき木々を揺らす境内、
鳥たちは空と遊びながら何処へと向かうのか。
『また帰ってこいよ、この街に』
街の中央を流れる川の水もたゆみなく海を目指して、
水草を揺らし、
波紋を広げていることでしょう。
何処にひそんでいるのかわからない、
目に見えない怖さを感じつつ、
一番安全な居場所で寄り添う温かさ。
ひとりではわからない、
温もりを再認識する機会、
人は…
ひとりよりふたり、
ふたりよりさんにん、
求め生きてきた歴史。
今回の目的は、
みんなハッキリとしているのですから、
この瞬間を積みかさね、
歴史を刻む証人として、
確かにいまを生きていきましょう。
テレビ等の報道を見ていますと世の中、
過ごし方を考えるより
先に自粛を暇ととって、
人が集まるところへ
出かける人たちもたくさんおられます。
でも、
自分と誰かのための命を守る
ひっそりとした姿が美しく見えるときもあります。
名前が残らなくても
新型コロナウイルスに勝利した人類のひとりとして、
あなたのがんばりと忍耐力は、
とても価値があるものです。
ここに私ひとりだけですが、
しっかり今日の、
明日のあなたのことを褒めましょう。
まだまだ長期戦、
負け越しから逆転勝利…大いにけっこう…和尚のひとりごとでした。
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