西光寺のブログ

静岡県立磐田西高等学校三年生のみなさんへ

拝啓

季節も三月となり、

私の住んでいる磐田市も暖かな風に誘われ、

気の早い桜の花が今之浦川の風に揺れています。

街を飾る美しい彩りの春は、

もうそこまで来ています。

そんな穏やかな景色がひろがるこの街で、

静岡県立磐田西高等学校三年生のみなさんも

素敵な笑顔でお過ごしのことと、

心からお慶びを申しあげます。

ちょうど、

この手紙がみなさんのところへとどく頃は卒業式ですね。

卒業式ができてよかったね、

本当によかったね。

心から

『おめでとう』

とみなさんにお祝いの言葉を贈ります。

日本各地にあります学校では、

新型コロナウイルスによる感染拡大防止のため、

卒業式の開催も中止になりそうな…心配の日々でした。

でも、

こうして磐田西高等学校を卒業する人生の節目を、

卒業式という形で迎えることができて

とても嬉しく思います。

きっと、

みなさんの知らないところで

校長先生をはじめたくさんの先生たちは、

みなさんのために何回も話し合い、

卒業式開催に向けて準備をされてきたと思います。

今日は、

三年間通った学校とお別れの日、

そして

お世話になりました先生たちとのお別れの日です。

どうか、

今日、

磐田西高等学校の校門を出るその瞬間まで

顔を合わせたすべての先生方に

『卒業式をありがとう』

という言葉を…

みなさんの言葉にして贈ってあげて下さい。

…それが、

明日から続いていく

新たな大人への道のはじまりと、

私は思っています。

そして、

あなたの喜びは自分の喜び、

あなたの悲しみは自分の悲しみとして

ずっと寄り添い、

今日の日を迎えられたお父さんお母さん、

お世話になった人たちに、

卒業式の喜びを

“感謝”の心に乗せて伝えてあげて下さいね。

たとえ、

これから故郷を離れて一人で暮らすことがあっても、

みなさんのことを

遠くから見守って下さる大切な存在なのですから。

さあ、

青春時代真っ只中、

三年間の高校生活では、

勉強と部活動に燃えた日々、

かけがえのない

友だちとの出会いでもありましたね。

それぞれの道に進んでいく友だちへ、

お互いにエールを送りながら、

これからも変わらぬ友情の絆を育み、

仲のよさを大事にして下さい。

明日から希望通りの道へと進む人も、

思うように

道が決まらずちがう道を進む人も、

目の前の道さえ見つからず

心が彷徨っている人も、

まだ、

みなさんにとってはじまりです。

この先の人生に焦ることなく

慌てることなく、

堂々と胸をはって

磐田西高等学校を卒業した誇りを、

その背中を押す力にして、

人生というでっかい白いキャンバスに、

あなたらしい自由な絵を描いて下さい。

あなたなら大丈夫！

きっと上手に描けると信じていますよ。

その応援団の一人として

私は今日も青い空を見あげています。

そう、

今日、

磐田西高等学校を卒業される

みなさんが何処にいようとつながる空を…。

ご卒業おめでとうございます。

敬具

 

令和二年三月二日

静岡県立磐田西高等学校ＰＴＡ会長　下村恒

 

新型コロナウイルスによる感染拡大防止のため、

令和二年三月二日挙行の卒業式次第が簡略化となりました。

そして、

今日の卒業式に依頼されておりました

来賓代表としての…

私の祝辞も無くなりましたので、

卒業式を迎えた

静岡県立磐田西高等学校三年生のみなさん

おひとりおひとりへ、

私が伝えたかった気持ちを手紙にして贈りました。

静岡県立磐田西高等学校

ＰＴＡ会長として…和尚のひとりごとでした。