西光寺
時宗 東福山 西光寺
時宗 東福山 西光寺

Saikouji Blog

和尚のひとりごと “これだけはやめられません…”

新年、

明けましておめでとうございます。

新しい時代にはいって

はじめて迎える新年、

明け方よりいいお天気に恵まれた水曜日です。

日中と変わって

深夜にむかって気温も冷えこんでおりましたが、

夕べの除夜の鐘も例年通り無事に終わり、

騒音の苦情もいまのところありません。

周辺のみなさまへの気配りも大切ですが、

日本の原風景を残していくのも

お寺のつとめかもしれません。

それでなくても、

お寺は衰退の方向に進んでおります。

跡取りが無くて無住、

跡取りがおられても継がない…

いろいろな諸事情でお寺もやがて消えていく存在です。

形としては残っても、

そこに魂をいれる人がいなくなる…ということでしょうか。

とても寂しいことではありますが、

それが時代の流れなら

その時代を生きる人として

知恵を出していくことしかないでしょう。

そんなことを考えておりますと、

除夜の鐘が受け継がれている一年一年は、

とても大切なことだと思います。

ただの飾りで朽ち果てていく、

そんな時代劇に出てくるような寂れた寺院が、

普通に視線のなかにはいってくるような景色、

もうそこまで来ていると危機感を抱いている私です。

除夜の鐘が懐かしい、

故郷を思いだすとき、

子ども時代に還るとき、

そこに、

確かに、

耳に残る音って、

自身にとって宝物だと思うのです。

IMG_3658

夕べもいい風景でした。

鐘の音色がひろがり、

やり終えた人々は満足顔。

大人も、

この夜だけは、

遅くまで起きていることを許された子どもたちも賑やかに、

それぞれの力で響かせる音色。

本堂のなか、

私が称える新年のお勤めのお経と重なり、

心安らぐハーモニーがそこにありました。

だから…

これだけはやめられません…

みなさま、

本年もこんな和尚ですがよろしゅうに…和尚のひとりごとでした。

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