和尚のひとりごと “私も微笑みで旅立ちたいものです”
自分自身の視野をひろげたくて、
そして、
閉じこもるだけで偉そうに語るより、
本物に触れて知る、
そして語れる、
諭す人になりたくて、
仏教国のタイ王国をひとり旅してまいりました。
仏教の国で生きる人たちは、
どんな世界観や生きることの実践をされているのか、
とても興味がわきました。
そこに住む
人々の多くがお釈迦さまの教えという乗り物に乗って
幸せな微笑みを生む国。
本来あるべき仏教徒が実践する生き方や、
いまの日本にひろがる仏教で
無くしてしまった大切なものに気づきたくて
飛行機に乗った私は、
大空を飛びタイを目指しました。
タイの国内を巡って感じることは、
高層階のマンションもあればバラック屋根の家。
強固な建物やビニールシートが屋根の家。
人それぞれ貧富の差が、
そこにひろがっておりました。
でも、
そこには辛さや心の荒んだものは無くて、
微笑みで合掌、
「ありがとう」の姿があります。
この姿こそ、
お釈迦さまの教え。
自分の立場を知り、
幸せをさがす。
上を見たら切りが無い幸せ感。
心が貪欲であるなら
つぎからつぎへと求めてしまう、
だから手に入らないと妬みや恨みになって、
暗い世界へと落ちてしまう。
そんな生き方など知らないと言いたげな姿に、
微笑みと楽しい会話の花が咲いておりました。
どんな生活であっても必ず得られる幸せ。
清く透明感の心だからこそ
我が人生を受け容れ、
透明だからこそ
幸せという種を見つけることができる。
これって、
とても大切な仏教徒の修行であり、
生き方の実践だなと感じました。
小さな頃から仏さまとの教えに触れて学ぶ。
男性は出家をしなければいけない。
きっと、
そんな経験が修行として積まれて、
ひとりでは生きていけないことや、
施しを受けて食べていく感謝の修行。
仏さまの教えにつつまれて生きる国だからこそ、
手を合わせ向きあった
涅槃のお姿も微笑んでおられるように見えた私です。
今回のひとり旅をきっかけにして、
もっともっと
本当の場所を訪ねて経験したい、
我が身に生かして伝えたい…
そして、
この世を去るその瞬間、
私も微笑みで旅立ちたいものです。
遠く異国の地にて、
すでにつぎの旅先が頭に浮かんでいた私です…和尚のひとりごとでした。
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