和尚のひとりごと “小さくても心を変えてくれる…また明日が来るものです”
七月のお盆の季節にはいっている静岡県内各地の街、
たくさんの和尚さまがお経にまわっておられることでしょう。
私のお寺もお盆は、七月と八月。
二月わたってつづいていきます。
毎年、
例年通りまわってみて感じるのですが、
それぞれの生活のリズムや思わぬ出来事、
昨年には無かった光景、
そんなことを感じる今日この頃です。
たとえば、
あんなに元気にお話しや振る舞いをされていた方が、
『今年は病気になってね』
と辛そうにされているお姿、
その体力の低下と言葉の弱々しさ、
痩せて変わった見た目など、
人は未来に期待しながら生きていくものですが、
『なぜ私が?』
と感じるほど思ってもみなかったカラダの変調、
その現実を受けいれなければいけない事実。
お話しをうかがっておりますと、
明日を生きるとは…
人としての苦と向き合う日々が待っていることでも
あるんだなと感じています。
また、
大切なご家族がご病気、
ひとつの光の兆し、
可能性と回復されることを信じて、
でも、
四六時中脳裏から離れることのない心配。
当事者であろうと無かろうと、
人は他人に話せない辛さや悲しみを背負って
生きていかなければならない。
笑顔に隠れた
悲しみ、
みなそうなんだなと思う七月のお盆です。
私も同じです、
背負うものがあります。
ここに来て
押しつぶされそうな出来事や
思ってもいない受け止め方で決めつけられたりと。
いま周りを見まわしますと幸せそうな人たち、
その笑顔の奥には、
小さくてもいろいろと背負いながら
明日を望む人たちがおられるのだろうと、
私は思いながら
このひとりごとをしたためております。
人は…
やせ我慢と意地に隠れて…
あるときは心弱くなってしまうものなのです。
でも、
また明日が来るものです、
小さくても心を変えてくれる希望を抱きながら…和尚のひとりごとでした。
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