和尚のひとりごと “いつも微笑み似合う仏さま”
秋のお彼岸もお中日、
九月二十三日の秋分の日を迎えました。
連休でもありますので、
ご先祖さまが眠る、
ご縁ある場所へと足をはこばれる方々も
たくさんおられることでしょう。
お天気は上々、
青空につつまれながら秋の風、
心もカラダも心地よい時間が訪れることでしょう。
西光寺の境内も賑やかな声が響き、
ご家族連れの温かい風景が、
あちらこちらに広がっております。
お彼岸といえば、
ただ単にお墓参りの意味合いでは無く、
先祖と向き合い自らを見直す日であります。
日頃の生き方を反省し、
また明日のために生きる力を得て、
『がんばっていこう』
というはじまりの時でもあります。
ありがたいことに、
日本には、
お正月に合わせてお彼岸という風習があり、
年に二回、
春と秋に自らの生き方を振りかえり気分も一新、
清浄な心で過ごせるひとときに先祖を敬い、
感謝する…人らしい時間を持つことができます。
時間と都合がつくのでしたなら、
あなたがいくべきところへ足をはこび、
繁雑な日頃から離れて
静かに手を合わす時間をお持ちになると
いいのではないかなと思います。
もちろん、
その場所が遠くて
なかなか足をはこぶことができなくても、
仏さまの教えは…ありがたいですね。
心でつながることができます。
どこにいようと命のバトンを授けてくださった
ご先祖さまを思うだけで、
お墓参りに来ていただいた喜びが
彼の岸に住むみなさまにとどきますから。
私自身のご先祖さま、
眠る場所は故郷…滋賀県。
仕事柄、
この時期に足をはこぶことができませんので、
もちろん…
うちの阿弥陀さまにこの思いを託して、
とどけていただくように、
連年通りお願いしている私です。
おやおや、
そんな私の気持ちを察してか、
本堂の阿弥陀さまが、
いつもの通り
今日も微笑みになられた気がしました。
お彼岸に限らず、
訪れる方々の思いを受けとり、
いつも微笑み似合う、
それがうちの仏さまなのです…和尚のひとりごとでした。
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