和尚のひとりごと “どうですか、たまにはそんな時間を実践されてみませんか?”
九月も折りかえし。
後半へと向かいます。
前半は、
自然の脅威と恐ろしさで、
たくさんの人命がうばわれ、
各地において災害の被害…爪痕が残されております。
自然の前ではなんと小さな存在なのでしょうか。
この地球に住む生き物のなかで一番高度な知能を持ち、
文化的な営みを過ごす私たちより、
もっともっと大きな存在、
生き物としての地球がいることを忘れてはいけません。
英知を集めて対策を講じても、
それ以上の存在感を見せつけながら
私たちの目の前に立ちはだかる自然の力。
共存するためには、
この力も
謙虚に受け容れなければいけないということでしょうか。
秋の空へ散った尊い命たちに心から合掌、
ご冥福をお祈り申しあげます。
ここ西光寺があります磐田市見付。
この街の伝統的神事であります
“見付天神裸祭”が近づいてまいりました。
先週の日曜日から一連の神事ははじまっておりますが、
一番の見せ場であります裸祭も、
今週の十五日に迫ってまいりました。
この神事に参加される氏子たち、
その心身の禊ぎの日が今日、水曜日です。
午前中から各町内にて手配されたバスに乗りこみ、
大勢のみなさんが禊ぎの地であります、
太平洋遠州の海岸へと向かいます。
海の水に浸かって身を清め、
いよいよ
当日まで不浄なことを避けてその日を迎えます。
今年も九月十五日の土曜日深夜、
この境内にも勇ましい裸の男連中のかけ声が聞こえて来ることでしょう。
さて、
本堂のなかにちょっと小さなインテリアを加えました。
まあ、
砂時計の大きなものと思っていただければいいのでは。
時を計るものではありませんが、
ゆっくりとした時間が流れていきます。
『忘れていませんか?』
心の持ち方によっては、
時もゆっくり感じられることを。
大海へとつながる穏やかな川の流れがゆったりといくように、
少しゆっくり過ごすことも、
いまのあなたにとっては必要です。
秋になりますと観光シーズン、
バスを降りては時間厳守でもどって来るような、
そんな繰りかえしの慌ただしさではなくて、
その場所の風を感じながら、
刻まれゆく秒針も友だちとしてつつまれる、
そんな開放感にホッとするあなたであってほしいなと思う私です。
どうですか、
たまにはそんな時間を実践されてみませんか…和尚のひとりごとでした。
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