西光寺
時宗 東福山 西光寺
時宗 東福山 西光寺

Saikouji Blog

和尚のひとりごと “君には言えるさ…今夜はおごれと”

今週は、

各地の学校で入学式のところが多いと思いますが、

肝心の桜の花は散りかけ、

花びら舞う葉桜近しの街並みになりそうです。

でも、

しっかり新しい子どもたちを迎え、

笑顔の合図を

木々の枝を揺らしながら伝えてくれることでしょう。

たくさんの人々に

癒やしと温かい風を贈ってくれた桜たちも、

花は無くとも桜は桜、

凛とした立ち姿で、

またつぎのその日を待ちつづけることでしょう。

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西光寺の境内にあります垂れの桜、

少しおくれて盛りを迎えております。

昨日の日曜日、

訪れる人たちにその可憐な花びらで

『いらっしゃい』

と声なき声で迎えてくれたことでしょう。

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夕べは、

いつものように四月に開催されるイベント、

遠州大名行列のボランティアとして

中学生のみなさんに

歩き方と武士の作法の指導を監督・脚本・指導責任者として接し、

明けて…さて、今日は四月二日の月曜日。

地元の見付にありますお寺さまの和尚さまたちといっしょに、

宗派はちがえど托鉢の修行に歩きました。

東海道の宿場であります見付宿には、

たくさんのお寺さまがいまも残っております。

そのつながりはいまの時代まで受けつがれ、

長い歴史のなか、協力関係を育んできました。

うちはうち、

向こうのことは知らないでは…なんにもなりません。

隣の教えを知ってこそ仏の教え。

そこには、

いいわるいなどあるはずがありません。

救いを求めるひとがいるからその方が理解できる教えをと、

いろいろ分かれてきた結果がいまの宗派、

ともに

大きな乗り物に乗って救いを伝える伝道師、

仲良くして当たり前のことです。

他力が自力の教えを求めても、

自力が他力の教えに救いを求めても、

慈悲を説く仏の教えに隔たりや目的地にちがいなどありません。

目的地まで歩いて行く道の足下の様子が変わるだけです。

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それを思うと、

私たちが歩いている姿そのものが

しっかりそんな教えを伝えている布教、

修行を越えての役割を果たしているのかもしれませんね。

さて、

私の友人が体調をこわしていることを知りました。

しばらく身体の養生と治療に専念するようです。

知らない土地にやってきて、

彼と知り合い

三十年近くつき合ってきた同級生同士。

お酒を交わしながらの会話も

お互いを知っているからこそ本音で話せる。

そんな彼から聞かされた言葉に、

私も同じ年齢、

このただいまが幸せなんだと教えられ、

少し痩せた彼を目の前にして寂しくなった私です。

お酒が好きなあいつ…

身体が良くなったらまた飲もう、

だから、きっと、必ず、もどってこいよ。

浜松の千歳、

『こんなお店に来るようになって…大人になったな』

と笑顔で言われたあのラウンジに連れていくからな、

あのときの私のおごり…まだ返してもらってないからさ…

つぎは、

しっかりおごってもらうよ…

申し訳ないけど少しお高いお店だけどさ。

でも君には言えるさ

“今夜はおごれ”

とね。

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だってさ、

ここのcoffee一杯では安すぎるんだよ…和尚のひとりごとでした。

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