和尚のひとりごと “アナログな私”
季節も師走にはいりました。
月日は流れ寒風のシーズン、寒の入りまであっという間でしょう。
それにしても暖かすぎる十二月、
季節感と月の番号がなかなか合いません。
このまま暖冬がつづき、
もっと暖かくなるのでしょうか。
そこに私が存在しているかわかりませんが、
きっと想像できないような
地球規模の変化が訪れているかもしれません。
あくまでも私個人的な想像ですが、
そのような未来が空想で済むことを願います。
さて、
先日、日帰りで東京までお経に出かけてまいりました。
ご葬儀は済まされて、
納骨のお経をお願いできますかということでした。
もともとこちらでの予定がはいってはおりましたが、
なんとか調整して
時間をつくることができました。
最寄りの駅をおりて
教えていただいた場所を目指しましたが、
なかなかたどり着かない。
『このあたりだけど』
と自分に言いきかせながら結構な距離を歩きました。
それでは
なぜ迷ってしまったのか。
それは、
私のお寺へのイメージを作りすぎていたためでした。
当初、
会場として記載されておりました
お寺さまのお名前を見て、
そこのホールをお借りしてお勤めできるのだろうと思い、
本堂の建物、
また周辺には墓所が広がりと、
そんな景色を頭に浮かべながら歩き迷ってしまったのです。
そして
ようやくたどり着いたお寺さまは、
最寄りの駅から歩いて数分、
そう、迷うときは、そんなものです。
お寺さまはコンクリートで真新しい三階建ての建物、
墓地も兼ねた設計で、
そこ一カ所だけですべて、
食事まで済ませることのできるお寺さまでした。
そこの副住職さまとお話させていただきましたが、
お宗派は浄土宗とお聞きし、
『私の時宗に近いですね』とお話しさせていただきました。
これが東京のお寺さま、
最先端の設備のなか
しばし過ごさせていただきました。
お骨を納めたあとはカードで管理、
入口でカードをかざすと
そのご家族のご遺骨がはこばれて目の前にあらわれるシステムで、
目の前を機械が動いておりました。
土地の利用、
効率的な墓地を検討設計すると、
この形が普通になっていく時代が来るのだろうと感じながら
東京をあとにしました。
私はまだまだアナログだなと思いつつ帰りの新幹線、
駅弁は美味しかったな…和尚のひとりごとでした。
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