和尚のひとりごと ”こうしてつなげていただいた命に感謝”
昨日、8月13日を迎えて、
今年もお盆が始まりました。
朝から雨の一日になるという、
ものすごく珍しいお盆の入りとなりました。
あの世からご先祖さまが一年ぶりにお戻り、
また、
旅だってはじめて帰ってこられる仏さま、
久しぶりに過ごされるこの世の様子は如何でしょうか。
ご先祖さまによっては、
帰る場所が無いので留守番、
帰りたくないからあの世にとどまる、
そんなこともあるのでしょうか、
いろいろな場面を想像してみるのも楽しいものです。
どちらにしてもお盆が終わります15日まで、
ご縁がありますみなさまの元を訪れ、
ご先祖さまたちも過ごされることでしょう。
西光寺でも昨日の夕方、
本堂の前で迎え火を焚き、
仏さまを迎えるお経を勤めさせていただきました。
墓地のなかをまわりながら、
「そろそろみなさまのお家にお帰り下さい」
とひとつひとつ、
墓石の前でお経を唱えさせていただきました。
それぞれのお墓とご縁がありますたくさんのみなさまが、
毎年この時間に合わせて迎え火を、
墓石の前で焚かれます。
迎え火を終えたあとは、
本堂でのお勤めに参加され、
最後に私よりご本尊さまのローソクの火をお線香に移し、
お勤めにお集まりのみなさまにお配りさせていただきました。
みなさまの手に持ったお線香の香りのあとを、
ご先祖さまが迷うことなく香りの道順をたどり、
昨晩、
この世のお家に帰られたことでしょう。
ということは、
西光寺の境内にありますお墓のなかは静かということでしょうか。
これでお寺のお盆行事は、
明日の15日に勤めます大法要、
寺施餓鬼(てらせがき)と精霊送り法要を残すだけとなりました。
寺施餓鬼とは、
大勢の和尚さまたちのお経の力によって、
苦しみの世界にいるものたちをお救いし、
また法要に参列されたこの世の方々の幸せを導く法要です。
残暑厳しいなか、
そのご利益をいただきにたくさんのお檀家のみなさま、
お寺と有縁無縁のみなさまがお見えになり、
お寺の境内は賑やかになります。
さて、
お盆も二日目を迎えました、
ご先祖さまがあの世に帰られるその瞬間まで、
それぞれの場所でご先祖さまを感じながら、
こうしてつなげていただいた命に感謝、
今日、明日をお過ごし下さい…和尚のひとりごとでした。
こんにちは。旧天竜市の私の住んでいる地区は先月お盆は終わりました。30歳代ですが、ご先祖様として自分の親を迎える年齢になり早5年。複雑な心境です・・・