西光寺
時宗 東福山 西光寺
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Saikouji Blog

和尚のひとりごと “現代と交差している空間”

すっかり秋らしくなりました。

秋のお彼岸も最終日、

明けの一日を迎えております。

みなさまも

ご縁があります終の住処を訪れ、

美しい花をお供えになられたでしょうか。

例年ですとお彼岸の連休には、

お経の時間をいれさせていただくのですが、

今年だけは、

お出かけ。

神奈川県の箱根におりました。

早い時期に

エントリーをしておりました

旧東海道のウォーキング大会、

芦ノ湖から箱根峠を越えて三島宿へと歩く

17キロに参加いたしておりました。

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スタート前から激しい雨模様に見舞われて、

参加されます

五百名の方々もそれぞれに雨対策。

芦ノ湖から午前十時半のスタート、

一路、

三島宿を目指して歩き始めました。

江戸時代から…

たくさんの旅人たちが往き来された古道、

足元に残ります

遺産の石畳も濡れて、

苔むしたその静かさに

悠久の時の流れを感じることができました。

急坂や階段、

ところどころ保存と整備は、

しっかりされておりますが、

山の中では、

雨音だけが響く

数百年間の様子をあらわしておりました。

気をぬきますと足元がすべって

転んでしまいそうな古の道を歩いて四時間少し、

私なりに

予定しておりました時間通り、

ゴールいたしました。

箱根八里の峠道、

今回は、

半分の四里を大会として実施されましたので、

私的には…

残りの四里を置き忘れてきました

“次回”ということで、

機会がありましたなら

小田原宿から芦ノ湖へと結ぶ街道に

チャレンジしたいと思います。

ゴールでは、

次回、

どんなコースが希望ですかとアンケートがあり、

そのほとんどのみなさまが…

三島宿から

熱海へと向かう山道を選ばれておりました。

私も『山を越えていきたいですから』と、

スタッフの方に応えながら

熱海をゴールとする

大会を希望いたしてまいりました。

最終、

どのようなコースに決まって、

来年開催されますかは、

まだわかりませんが、

箱根に

忘れ物をしました私にとりましては、

残り四里にあわせて、

どこがコースになっても

歩いてみようと思っております。

先人たちの足跡にふれる遺産の旅。

きっと、

峠を下り

遙か眼下に見えてまいりました景色に、

草鞋の旅人たちも

来た道をふりかえりながら、

無事にたどり着いた喜びで、

足元も軽くなったことでしょう。

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私も同じように眼下を眺めながら、

ふりかえった道には、

美しい石ころ模様。

風が通り過ぎたとき、

あの頃の旅人と

すれちがったような感覚は、

そこが、

当時のまま本物の歴史を残して、

現代と交差している

空間であるからでしょう。

ふたたびもどってくるからね、

目には見えないけれど、

たしかに

風がその存在を教えてくれ旅人と

約束をした…私です…和尚のひとりごとでした。

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