西光寺のブログ

二月も残すところ数日となりました。

もう、気の早い暖かさは、

春の目覚めを待っている花々の蕾を揺りおこして、

お布団から顔を覗かせて、

まわりの様子を確認しているでしょうか。

どうしても、

お寺とは、

本堂のなかは寒くて、

修行道場そのもの。

一歩、

お日さまが遊んでいる外に出ますと、

春は…

もうここに来ていると感じることができます。

いくつになりましても、

ここだけで感じることができる

この暖かさの感覚だけは、

ずっと

無くしたくはないと思う私なのです。

ということは、

長く現役でお寺とともに過ごしたいと

思っているからなのでしょう。

さてさて、

気分的には…書きたくはないのですが、

あまりにも

あってはならないことがおきてしまったので、

少しだけ

触れることにいたします。

先日、

磐田市に住んでおられて

行方不明であった

その女性のご遺体が沼津市で発見され、

戦りつのニュースとして

日本列島を駆けまわりました。

ご遺体は、

いくつかに分けられて、

遺棄容疑で逮捕されました

男性の自宅のあちらこちらから見つかり、

いまは、

殺人の容疑としても

取り調べがつづいております。

ここ磐田市に住んでいる…

それだけでも大きな出来事なのですが、

女性は、

私も三十歳から所属して、

四十歳になるまでの十年間を

まちづくりに邁進しました

磐田青年会議所の後輩になる現役の会員でした。

私が現役の会員のころも、

青年会議所のメンバーが関係した事件や、

大きい小さいに関わらず

問題をおこしたことが日本列島、

ごく少ないとはいえ、ありました。

それは、

あくまでも他の青年会議所の出来事として、

私たちもあってはならないことと、

互いに気をつけようと

当時は、

心と行動を正したものです。

それが、今回は、

私が過去に所属しておりました

青年会議所のメンバーがまきこまれてしまった

痛々しい事件となりました。

逮捕されました男性とのつながりと、

事件に至った経過は、

このあとの取り調べが進むにつれて

ハッキリしてくるとは思いますが、

その男性も静岡県の東部、

三島青年会議所のメンバーであり、

女性との接点も

その青年会議所の活動を通じて知り合い、

つながりも生まれたのではないかと、

一部のマスコミにて報道されております。

磐田青年会議所、

三島青年会議所、

ともに

そのホームページは…

メンテナンス中と表示され、

現在は、

開くことができなくなっている現実をみますと、

やっぱり、

青年会議所の活動が二人を会わせて

近づけたということかもしれません。

本来、

それぞれのまちづくりのため、

青年の英知と勇気と情熱をもって

仕事以外の時間を費やすその精神が、

今回のような

けっしてあってはならない反した結果を生んでしまうと、

たずさわってまいりましたOBとして

淋しく、

そして悲しくなるのです。

事件の真実が明らかになる前、

思いこみで語りたくはありません。

でも、

尊い命がひとつ消えてしまい、

残されました

ひとたちがこれから背負って生きる

重荷のことを思いますと、

若き青年の知恵と選択で

最悪の結果に至らないよう乗りこえる解決策を、

三十代の当事者二人で

導くことができなかったのかと悔やまれるのです。

なぜなら、

青年会議所とは、

いろいろな意見を尊重して、

賛成、反対、

みんなが納得できる着地点を見いだし、

ゴールを得るトレーニングの積み重ねの場所なのですから。

いまごろは、

冥土の旅の途中でしょうか。

それとも、

いきなり

なにがこの身に起こったのか理解ができず、

命を終えたことさえわからず、

ただこの世の執着のなか

彷徨っているのでしょうか。

面識はなくとも後輩でありました

彼女のご冥福を心からお祈りいたします。

せめて、

南無阿弥陀仏の舟に乗り、

彼の岸へと…合掌。

人中上々妙好華（にんちゅうじょうじょうみょうこうげ）…

白き蓮の花よ、上々の旅路を祈る…和尚のひとりごとでした。