和尚のひとりごと “風が教えた午後”
六月も最終の週末、
土曜日を迎えております。
お天気は上々、
薄い雲をかきわけながら
お日さまの日射しが…
ふりつづいております。
本堂のなかから境内を眺めております、
額に汗しながらのお墓参りのお姿。
ときどき、
通りすぎていく
風だけが頼りではありますが、
気温は、
益々上昇傾向の磐田市です。
街の景色に耳を澄ませますと、
選挙も真っ盛り。
どこからともかく
聞こえてまいります
演説や選挙カーの賑やかさ。
本人さんがいちばん
たいへんではあると思いますが、
それを支えておられます
講演会のみなさまも、
当選を目指して
この時間も
がんばっておられることでしょう。
長い選挙期間ではありますが、
それぞれの候補者の、
それぞれの政策を吟味しながら、
大切な一票を投じたいと思います。
風のありがたさを感じながら、
ひとりで佇んでいる本堂。
いつものことではありますが、
そんな空間が好きで、
そんな時間が大好きで、
そして、
その自由さの過ごし方がとてもうれしくて、
今日も私らしくありたいと思います。
昔のひとたちは、
扇子一本で暑い季節を乗りこえ、
通りすぎる風のありがたさに
自然を感じ、
知恵をだして
月日を積みかさねて来られたと思います。
そのときよりは、
たしかに
気温も上がっておりますが、
歴史を作り、
過去に生きてこられました
先人のみなさまも、
その都度知恵をだして、
いまのような
文明などではない方法で
乗りこえてこられたその姿勢を、
文明の発達のなかを過ごす
わたしたちも、
ときには、
学ばなければなりませんね。
そして、
学ぶところが多いと思いますね。
まあ、
そんなことを言ってはみても、
ついつい
エアコンのリモコンに
手をのばしてしまう私でもあります。
それが、
この時代の暑さを乗りこえる
知恵ということで、
自分自身に言いきかせながらね。
そんなことを思って、
本堂に座り
このひとりごとを
したためておりましたなら、
木々の枝を揺らした風が
音の楽器を響かせ
飛びこんでまいりました。
“いやいや、私たち、
自然の涼やかさもいいでしょう”
と教えに来てくれたそうです…和尚のひとりごとでした。
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