和尚のひとりごと “わたしなら淋しいと思うな…守ってあげないと…と思うひとがだれもいないなんて”
水無月の暦を刻みながら、
お日さまが自由に輝いています。
流れる雲の隙間から漏れてくる
陽射しに鳥も遊び、
すっかり
翼の使い方を学んだ
ツバメの子どもたちが颯爽と飛んでいく風景に
出会える街の落ちつきです。
この街の新型コロナウイルスによる感染は、
ひととき増加傾向にありましたが、
ここ数日は下降ラインを描いて、
感染者数も減りつつあります。
自分のこと、
周りのひとたちのこと、
守る気持ちと行動をおさえるこころが勝り、
おとなしく過ごされている
よい結果が表れてきているのでしょう。
さて、
新型コロナウイルス感染により、
残念ながらお亡くなりになられました方の…
その後の関係する数字が報道されておりました。
その火葬に関するデーターを見させていただきますと、
火葬を終えてまでの一式の費用が、
だいたい四十五万円かかるのだとか。
もちろん、
亡くなった亡骸とはいえ、
感染の原因になる可能性があるということで
厳重に最後の処理を施されて、
そして、
防護服につつまれた役のひとたちによって
霊柩にてはこばれ、
連絡を受けた
ご家族の淋しさもいっしょに積みこむように
荼毘にふされていきます。
お元気だった頃の生前の形は消えて、
ご遺骨となり、
もどられたかけがえのないひとを忍ぶ思い出は、
目の前に置かれた遺影…
のみなのでしょうか。
何処のとはいかず、
特別の会社で、
特別の支度が用意できている、
専門の葬儀業者さんに依頼するため、
それだけの金額になってしまうのでしょうか。
望んで感染したわけでもなく、
そのために
家族も世間から冷たい視線、
迷惑をかけてしまったと思いつつ、
なかには、
永遠の旅立ちを迎えてしまったあとまで
負担を残してしまうという現実があるのですね。
さて、
極々一部の方々ですが、
存在が証明されていないから
新型コロナウイルスは、
この世界に存在していないという理論から、
自由な生き方を
選択される方々もおられるようですが、
論文で証明されるまではという以前に、
実際、
医療の現場で命と向きあう
医療従事者のみなさまの負担の重さに目を向けてから、
あなたの“言い分”、
新型コロナウイルスは存在していないという
正当性を説いてもらいたいものです。
もちろん、
ワクチン接種の順番が回ってきたとしても
『お先にどうぞ』
という接種をしない忘己利他のおこころは…
お持ちなのですよね。
そこまで徹してくださいね、
あなたのまわりには、
だれひとり
迷惑をかけてしまうひとたちが…
おられないのですものね。
わたしなら淋しいと思うな、
『守ってあげないと』
と思うひとが…だれもいないなんて…和尚のひとりごとでした。
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