和尚のひとりごと “そんな私の思いを知ってか知らずか…”
十一月も中旬となり、
北の山々からはじまった彩りも
街の方へとおりてきました。
その鮮やかな色を飾るように
お日さまも高く、
青い空と遊びながら
ときには、
雲と戯れるように明るくて暖かい日射しです。
そんな空と遊んでいるお日さまの下、
ここでは、
私が自分の心で遊んでおります。
境内に咲く
イルミネーションの小さな灯火。
ひとつひとつが重なり
美しい景色を生みだしております。
ソーラーパネルの明かりも、
たくさんあつまれば
それなりに見栄えはするもの。
寒い季節ではありますが、
日によっては、
見学に訪れてくださる方々もおられて、
少しでも
心の癒やしになればと思っております。
これは、
極楽をあらわした世界観。
聖夜の雰囲気を描いたという
コンセプトはございません。
あくまでも、
私ひとりが飾り付けてきました極楽の世界。
夜の時間ぐらい、
仏さまの世界がひろがってもいいだろうと。
それがまた、
暗い時代の灯火となれば幸いと思っております。
さて、
そんな私の思いを知ってか知らずか、
数日前まで
イルミネーションを毎晩のように、
日の暮れた時間…
引きちぎったり切断したり、
刃物で
切り口奇麗に断線させたりがつづいておりました。
暗闇にまぎれての犯行だと思われます。
最初、
発見した朝、
心の涙がでてきました。
いまの時代、
みなさんのためになるならとおこなっているものを、
いとも簡単に壊してしまう。
人の心の奥に潜む暗黒の部分は、
そのような行動を引きおこしてしまうのでしょう。
でも、
私は負けません。
その場で修理したり、
イルミネーションそのものを新調して交換したりと。
きっと、
“今夜も明るくいきましょう”
と夕暮れの時間、
そんなメッセージを輝きに乗せて
点灯すると思います。
淋しく小さな私も
たくさんあつまれば楽しくなれる。
あなたも賑やかな心になって、
慎重に、
そして怖がらず行動しましょう。
目に見えない恐怖は、
心の笑顔と楽しさで消してしまうように…
心の灯火はひとの真心の明かり、
大きな明かりもはじまりは、
たったひとつの明かり、
温かいあなたからはじまります…和尚のひとりごとでした。
コメント
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まりさん
ご参拝ありがとうございます。
これからも
心のより所として
ご無理のない範囲でご参拝下さいませ。和尚
読んでいて、ただただ、あたたくて、ぐっとこみ上げてくるものを感じました。心の涙を流しながらも、一人で、又修繕する。仏様の心を感じます。そんな和尚様がおられるお寺、西光寺は素晴らしいですね。おまいり、是非とも続けて行きたいと思いました。