和尚のひとりごと “あの先に逢いたい人がいるかのように…”
九月にはいって週末の日曜日、
遠州地方は青空につつまれて、
残暑の風吹く日中です。
遠く気持ちを九州地方にうつしますと、
台風十号の脅威と恐怖につつまれた街、
過去最大級、
自然の恐ろしさにジッと耐える人々です。
家を離れて避難する人、
自宅を補強して備える人、
愛情をそそいで
育てた果物を落下から守る準備の人、
ここ数日、
たくさんの報道がなされて
現地の様子を伝えております。
私と大切な人たちの命を守るため、
勇気ある行動が求められております。
新幹線を利用して九州から離れる選択肢も、
目の前に迫ったあまりにも大きな力を思いますと、
正しい判断だと思います。
ご法事はもちろんのこと、
ご葬儀だって予定されていたことでしょう。
お祝いや
楽しい集まりもあったことでしょう。
そのすべてが延期、
または中止になったのかもしれません。
いまは、
とにかく命を選ぶ選択。
その後の困難もあると思いますが、
『無事でありがとう』
きっと、
この言葉が未来の扉を開いてくれます。
生きているからはじまりを迎えられる。
いまは仏さまのご加護にすがって、
祈ることだけしかできない私ではありますが、
海に面した東海地方、
磐田市に住んでいるからこそ、
いつか、
明日は我が身の自然災害。
この心だけは無くしたくないと思う私です。
青空の下、
お墓参りの人たちも多くお見えです。
九月のはじまりに手向ける生花と清き水。
漂うお線香の白い煙と香りが空へとのぼっていきます。
まるで、
あの先に逢いたい人がいるかのように…
その思い託す心が美しい今日、
自然災害が無ければこれがお寺の姿…
安らぎひろがる日曜日なのです。
縁結びのお参りもチラホラ、
これもいつもの日曜日。
台風十号の進路にあたりますみなさま、
心からご無事をお祈り申しあげます…和尚のひとりごとでした。
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