和尚のひとりごと “何事もおこらないときだからこそ温かい人でありたい”
令和二年一月十七日、
阪神淡路大震災から二十五年が過ぎました。
ちょうど発生したあの時間、
夜立ちでスキー場に向かっている最中。
ラジオから聞こえてきた
発生を伝える報道で知りました。
どの程度かはわからないまま、
スキー場の休憩室にあった
テレビから流れてくる映像で、
これは…
とんでもないことがおこったと、
滋賀県にあります実家へ電話を。
幸いにもつながり、
母親が受話器の向こうから
「死ぬかと思った」
と話していたことが、
いまも
はっきりと記憶しております。
たくさんの人命を奪い、
街も変わり果てた姿へと。
どん底に落とされた人々は、
それでも今日まで力強く生きておられます。
でも、
あの時の経験と目の前にひろがる惨憺たる景色は、
きっと時間が止まったように、
脳裏に残されていることでしょう。
昨年の秋、
神戸マラソンを走りながら、
その意味を思い、
復興を遂げた街並みを駆けぬけました。
美しい神戸の街、
たくさんの支援と
温かい心がいまの新しい神戸の街を作りました。
当時を伝えるものは少なくなってまいりましたが、
その街にいまも生きている人々が生き証人、
その生きる背中姿がすべてを物語っております。
亡くなられた人々の御霊に心からご冥福をお祈りし、
合掌させていただきます。
故郷の関西を遠く離れたところに住んではおりますが、
けっして他人事ではありません。
日本の何処に住んでいても明日は我が身。
何かがおこってからではなくて、
何事もおこらないときだからこそ、
手を差しのべる人間、
温かい人でありたいと思います…和尚のひとりごとでした。
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