和尚のひとりごと “再建への思いと道のり”
沖縄県…琉球王朝のシンボルで、
世界文化遺産に認定されている
首里城焼失のニュースではじまった木曜日です。
沖縄を訪れたことがあるなら
一度は訪れる歴史の風薫る場所。
その建物が灰に帰してしまった出来事は、
沖縄県民のみなさまはもちろんのこと、
日本全国で
残念という感想と悲しみがひろがっております。
私自身も個人的に沖縄を訪れたとき、
首里城の外も内部も、
再建されたその美しさに
時間の過ぎゆく感覚を忘れるほどでした。
沖縄本土での戦争の証人。
石垣には、
声なく歴史を伝える…
戦争からの復興の力強さが伝わってまいりました。
日本政府も再建にむけて動きだしているようですが、
卓越した巧みの技術と
技が必要になってまいります。
そして、
木造での再建には、
長く沖縄の自然環境に耐えられる
木材の手配と、
その材料となります木々をさがすところからはじまります。
規模はとても小さなものですが、
十数年前、
お寺の本堂を新築したときも、
施工業者はまず材料となります木材をさがすところから
話が進んでいきました。
それだけ、
国内で手配することの難しさが現実なんだと、
感じたことを覚えております。
廊下に使用しております材料は、
ラオスから輸入された有名な松材。
工事で手配した材料輸入を最後にして、
ラオス政府は山が無くなるという理由から、
松の輸出をストップしましたと、
当時のお話しをよく記憶しております。
檜、杉、松、
水に強い外観部分使用のヒバはアメリカより輸入等、
材料が調ってこそ形へとなります。
いま、
同じ材料で同じ規模となりますと、
きっと大変だろうと思います。
そんな経験があるからこそ、
今回の首里城再建には、
長い道のりがつづいていくのだろうと思います。
本土における戦争を耐えぬいた沖縄の人たち。
心の誇りとよりどころ、
その再建への思いが一日でも早く叶いますように願います。
奈良の法隆寺を大改修されるときも、
山の木々を一山分買いとっておこなわれております。
いつの日かあの勇姿が再び訪れますように、
消えてしまった首里城に合掌です…和尚のひとりごとでした。
コメント
-
こうしさん、
コメントありがとうございます。私がひとりごとに書きましたとおり、
材料の手配が大変になると思います。消失前の再建には、
台湾の木材を使用とありましたので、
沖縄と似た環境下にあります山々から木を切り出して、
木材に加工するのが一番なのかもしれませんね。国内外、
どちらにしましても、
再建の道は、
木材の確保…
そこからはじまりますね。和尚
はじめまして、こんにちは。
私が沖縄を訪れたのは昭和の時代だったので、今の首里城を見ることなく焼け落ちてしまいました。
お話を読ませていただくと、再建するにしても材料を揃えるだけでも相当大変なんですね。でも是非再建をして欲しいですね。