西光寺のブログ

日に日に秋の装いが進んでいく九月、

みなさまのお住まいの街も秋の訪れを感じる今日この頃でしょうか。

それでも、

耳を澄ませると

緑豊かな木々の影からツクツクボウシの鳴き声が、

夏の名残を教えるかのように聞こえてまいります。

台風と秋雨の時期ではありますが、

心穏やかな日射しがふりそそぐ時間に,

身も心もあずけて風に吹かれてみたいものです。

さて、

最近はお寺を会場とする

イベントや講演会が増えてまいりました。

これも、

もう日常になりつつあります。

いままでなら、

お寺やその宗旨の教えに関係した

お話しなどを企画されることが多かったと思いますが、

お寺離れの時代に入って、

お寺を会場とする企画や

求められるお話しの内容も変わってきたのかもしれません。

ただ、

この内容については、

お寺の和尚さまによって、

個人的な考えやこだわりで変わってきたり、

会場としてお貸しすることをお断りになったりと、

それもまた

よくあることかもしれません。

ただ、

いままでの概念や昔ながらの考えを守るだけでは、

お寺の在り方にとって、

すべてがプラスになるかどうかは、

わからないと思います。

そこに伝えたいと思う人がおられて、

そのお話が必要な人もおられる。

必要で無い人にとっては、

退屈な時間に過ぎません。

大きく広く視野を広げて、

そのようなとり組みに協力することも、

ときには必要なのかもしれません。

割り切るというより、

お寺の役割と性質を守りつつ、

いまの時代が抱えた悩みの解決の一助になるのなら、

けっして会場としてお貸しすることへの反対が、

すべて正しい判断ではないのではと、

あくまでも個人的に思います。

十月にはいりますと

西光寺の本堂ではボサノバのコンサート、

音色につつまれます。

あと、

セミナーもひとつ…会場としてお使いになります。

お寺の品格を下げたり後ろ指を指されたりと、

そのような使用への許可は、

いままでもありませんし、

これからも無いと思います。

どんな内容のセミナーであっても興味本位ではなく、

本当に自分の人生に生かして

明日を望んで先の道を見ていける知識や見識を得られるのなら、

その人にとっては求めていたものであり、

そのような人たちが集まるからこそ、

講師の先生やセミナーの先生も真剣勝負で臨めるのではないでしょうか。

現代を生きる人たち、

とくに若い世代や

責任を課せられております人たちにとりましては、

その悩みも多種多様、

とても深いものなのです。

少しでも心の浅瀬に導いてあげられるものであるのなら、

お話しのタイトル、

それを個人的なイメージできめつけることなく、

それは正しく、

堂々と聴くべきお話しであるのではないかなと思います。

おなじ考えで、

おなじようにこうあるべきと、

そのお寺のイメージを守ろうとされます和尚さまは、

たくさんおられます。

でも、

『みんなおなじでみんないい』

ということばかりではないと思う私。

ときには観点を変えてやってみようよ、

間違っていたら頭を下げて謝ればいいんです。

大事なことは、

そこに、

そのお話が必要な人がいるかどうかからはじまると思うのです。

場所の提供だけでいろいろイメージされるより、

そのような内容のお話が必要なほど、

いまを生きる人たちは、

人と人との関係で悩んでいるということなのです。

みんなおなじでみんないい…

でもときには…おなじから離れる私、

やっぱり和尚さんのなかでは異端児でしょうかね。

でも、

セミナーの先生も、

その世界で求められているからこそ、

いままで、

そしてこれからも経験を積み、

その人だからこそ伝えてあげられる内容を、

求める人たちに教える役割を使命にされていくと信じています。

伝える側も聞く側も真剣勝負でね…和尚のひとりごとでした。