和尚のひとりごと “感謝と書かれた人生ノート”
暑い日曜日です。
こんなに暑くなった日は、
冷房の効いた
静かなところでゆっくりと過ごしたくなるのは、
あたりまえのことです。
お日さまは気持ちいいですが、
やっぱり
心地よい場所へと人の足は向かうものです。
そんなわけで、
太陽の光につつまれた西光寺は…静かなものです。
訪れる人たちも少なく、
何事もないように時の針が刻まれていきます。
そんななかでも
お経に訪れる方々は、
暑いという気持ちより穏やかな心でお経を聞いておられます。
いまは、
椅子も用意させていただいておりますので、
正座など気を遣う必要もなくなってきました。
お経の時に正座しているのは私、和尚だけ。
私はみなさんに言います、
『正座できる身体であることも幸せなことですよ』
と。
知り合いの和尚さんは、
両足の膝を手術され、
いまでは、正座ができないお身体に。
たとえ、
長時間にわたる正座が辛いものであっても、
座れるとはいいこと。
そんな風に思うようにしていますと。
確かに正座がキツい時もあります。
職業柄とはいえ、
和尚も生身の身体ですから。
まあ、
キツくてもなんとかやりこなしていく、
それが、
お経を聞いて下さっておられるみなさまへ
伝えることのできる、
私からの「心の便り」でしょうか。
心の便りだからこそ、
この空の遠く、
高い高いあの上まで私の唱えたお経がのぼっていく。
そういえば、
宗祖の一遍上人の言葉に、
「吹く風たつ浪の音までも念仏ならずといふことなし」
がありました。
唱えるお念仏…
南無阿弥陀仏は自然界の音すべて…
そのものなのです。
だから、
日々お念仏に生かされているのですね、
あなたも、わたしも。
信じてとは言いません、
ただただそう思うと…素敵です、お念仏。
そして、
生かされている自分の生き方を信じて、
明日を望むあなたでいてほしいな、
【感謝】と書かれた人生ノートを傍らに置いてね。
暑いなか、
お参りに訪れて下さった人たちを眺めながら、
そんなことを思っていた夕方近し午後のひととき、
仕事を終えた時間の私です。
今日は、
私のお経がとてもよく心に伝わった、
そんなお経を唱えられるようになったねと、
褒めてもらえた午後でもありました…和尚のひとりごとでした。
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