和尚のひとりごと “その実践こそが…お彼岸の大事なあなたの心持ちです”
三月にはいり、
すでに今日は18日となりました。
あっという間の季節の移ろい。
白い妖精たちも北の山々に帰り、
また
白い雲に乗ってもどってくるまでしばらくかかることでしょう。
そして、
南の海からは、
夏の風を漂わせながら、
先ずは春をはこぶ妖精たちがここ遠州地方にもたどり着いた模様です。
その季節を伝える役割を果たしているのでしょうか、
花々も開きはじめております。
まもなく春爛漫、
心地よい風につつまれながらのお花見も…もうすぐです。
別れもあれば出会いもある三月、
それぞれの思いを胸に、
新たなステージへと旅立つ人たち、
その続いていく道に幸多かれと願う私です。
さて、
先月も故郷の滋賀県へ帰りました。
いつものお役、両親の病院のお供です。
今月は、
横浜に住んでいる妹が対応してくれておりますので、
いまのところ帰る予定は、はいっておりません。
それでも、
なにかあれば駆けつける、
そんな気持ちは、いつも持ち合わせております。
話は変わりますが、
最近多いお問い合わせのひとつに永代回向があります。
私のお寺とは無縁の方からで、
亡くなったあとのご遺骨を
ひきとっていただけるものか?ということです。
あとのご供養を見て下さる方がおられないケースが多いのですが、
費用的にどの程度かかるものなのかと。
もちろん、
このぐらいが目安になっていて、
あとはご相談ですとお話しさせていただくのですが、
少し気になるところは、
経費的に
安くできるところをえらぼうという気持ちが
先を走っているように感じます。
私は、
そんな風に感じとれるときは、
金額より終の住処、
最後はここで永遠の眠りにつきたいという、
そんな場所として
選択することが大切ですよとお伝えさせていただきます。
金額より雰囲気、
ここでご供養していただけるなら、
こんなに嬉しいことはないと。
心の感じ方で伝わった
一番いいと思ったご寺院に眠るべきだと。
こんな考えを持っているものですから、
営業が下手なのかもしれませんが、
安いから来て下さるならどこのお寺さまでもできることです。
それより、
お寺すべてを感じて選んでほしいと思っております。
たとえ、
だれもお参りに来る人などおられなくても、
ご本人が生前喜んで希望された場所なら、
喜びのまま永遠に祀られていくものと私は信じています。
これからも、
この姿勢は変えることなく相談させていただくことでしょう。
今日から、春のお彼岸です。
一週間、
ご先祖さまを思い忍び、そして感謝する。
たとえ
お墓参りに出かけられなくても、
その場所、
その時で心通わせご先祖さまとつながることができます。
その実践こそが
お彼岸の大事なあなたの心持ちです。
祝日を含めてたくさんのみなさまが、
ここにも足をはこばれることでしょう。
永代回向ではない、
手を合わして下さる子孫が脈々とつながるお墓へと。
ご先祖さまにとって、
こんな幸せなひとときはないのですよ。
もちろん、
手を合わすあなたにとってもね…和尚のひとりごとでした。
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